(1)シリコーン系樹脂由来の良好な耐熱性
従来ガラスや金属に使用される印刷インキは、250℃以上の温度では急激な変色や劣化が生じるため高温域 では使用出来ませんでした。
R-heat は変性シリコーン樹脂をベースとすることで、250℃×60分の耐熱試験では殆ど変化は見られず、 300℃×60分後の色差も僞2.0前後(耐熱性ガラス)と高い耐熱性を示します。
300℃×60min 曝露後の塗膜表面の変化 印刷素材:耐熱ガラス |
インキ(白色) | R-heat(レジヒート) | 当社エポキシ系インキ |
色差(僞) | 2.1 | 48.0 |
光沢保持率 | 99% | 43% |
300℃×60min 曝露後の塗膜表面の変化 印刷素材:アルミ板 |
インキ(白色) | R-heat(レジヒート) | 当社メラミン系インキ |
色差(僞) | 3.4 | 26.2 |
光沢保持率 | 98% | 45% |
(2)高温ばく露後も低下が少ない
完全硬化した塗膜はトルエンやMEKなどの有機溶剤にも良好な耐性を示し、高水準の耐摩耗性と耐溶剤性を 得られます。
また、当社テストでは300℃×60分の環境試験後も各試験値の変化が少なく、塗膜性能を維持しています。
試験項目 | 試験条件 | 結果 |
ブランク | 300℃×60min |
耐摩耗性 | 500g荷重 ガーゼラビング往復回数 | 100回以上 | 100回以上 |
耐トルエン性 | 500g荷重 トルエンラビング往復回数 | 100回以上 | 100回以上 |
耐水性 | 水道水中168時間浸漬 | 100/100 | 100/100 |
鉛筆硬度 | 三菱鉛筆(ユニ) | 3H | 4H |
(3)耐熱性バインダーへの適用
R-heat はスクリーン印刷適性を有した耐熱性バインダーとしても使用出来ます。
R-heat の透明色に無機フィラーを混合することで、耐熱性を付与した機能性ペーストを容易に製造すること が可能です。
また、R-heat はあらかじめシリコーン樹脂を変性していますので、塗膜の脆さや密着力不足などのシリコー ンレジンの欠点の解消に費やす時間を短縮し、製造段階においても変性工程を省略することが可能です。
|